新型コロナウイルスの影響もあり、在宅ワークで働く人が増えていますね。この未曾有の危機を乗り越えるためには1人ひとりの協力が不可欠ですが、これまでと全く異なるワークスタイルに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
特にリモートワークで難しいのが、メンバーの「マネジメント」です。対面のコミュニケーションが「ゼロ」になりかけている中、チームとメンバーのパフォーマンスを維持するためには、何ができるのでしょうか。
今回は、従来からリモートワークが進んでいるアメリカの事例やレポートなどを参考に、「リモートワークにおけるマネジメント:Management from Home」のTips【7選】をまとめました。
今日からすぐに使えるノウハウが満載なので、ぜひ実践してみてください。
▼▼▼今回は、こんなTipsを紹介しています▼▼▼
・リモートワークに便利なツールを導入する
・1on1ミーティングの回数を上げ、質を高める
・1人ひとりの目標(ゴール)を再度明確にする
・朝会や夕会など、コミュニケーションができる場を増やす
・何でも「気軽に相談できる」「雑談できる」場所を設ける
・意識して、互いにフィードバックを送り合う
まず、2019年に発表された米Gallup社のレポート「How to Manage Remote Employees」に記載されていたリモート・マネジメントのポイントを簡単にまとめます。
本レポートは、もともと在宅のみで働く「在宅ワーカー」のマネジメントを想定してるため、少しニュアンスが異なりますが参考になるかと思います。
リモートで働くことに対して、自由を感じるメンバーもいれば、孤独を感じるメンバーもいます。また、仕事とプライベートの境界が不要な人・オフィスと自宅の時間をしっかり分けたい人、深夜に働くことが好きな人・オフィスアワーをきっちり守りたい人、といった形で、個人の志向は様々です。
上記のようなリモートワーカー1人ひとりのやり方を会社として受け入れることで、マネージャーが1人ひとりをコーチしやすくなります。
また、リモートワーカー自身も「自分が1人のメンバーとしてケアされている」と感じることができるので、エンゲージメントの向上にもつながります。
人間は「文脈」から多くのことを読み取っています。オフィスで過ごす時間が短ければ短いほど、メンバーは「マネージャーが何を期待しているか」ということに対し、得られる「文脈の情報」が少なくなるのです。
そこでマネージャーは、メンバーに求める成果を、より明確に伝える必要があります。例えば成果目標、締切、タスクの内容はのクリアでなければなりません。マネージャーの個人的な感覚に頼ってしまうのはNGです。
「週次のワークレポートを提出してほしい」「メールにはすぐ返信してほしい」といった形で、具体的なリクエストをするようにしましょう。
マネージャーとメンバーの信頼関係は重要です。互いに約束を守り、こまめにコミュニケーションをとりましょう。また、オンボーディングの段階で対面のコミュニケーションを行っておくと、信頼関係を築きやすくなります。
また、「困ったときに誰に頼るべきか」ということをわかりやすくしておくことも大切です。
リモートワークにおいては、1人ひとりのタレントがこれまで以上にキーとなります。それぞれの強みを生かし、適材適所の配置で仕事を進めることで、個人の成長とビジネスの拡大を導くことができます。
その上でマネージャーは、常にメンバーの「声」に耳を傾ける必要があります。特に「離れた距離」で働くリモートワーカーだからこその気づきや価値ある視点、フィードバックは重要になるでしょう。
では、組織やマネージャーが実際に「いますぐ」できることはなんでしょうか?
もう既に皆さま導入されているかと思いますが、リモートワークをハックできる便利なツールを導入しましょう。具体的には
・SlackやTeamsなどのオンラインコミュニケーションツール
・ZoomやGoogle Hangouts MeetなどのWeb会議ツール
・miroやMilanoteなどのオンラインホワイトボード
・Trelloなどのタスク管理ツール
・共同編集でスライド資料を作成しやすいGoogle Slide
上記のようなツールを導入すると、リモートワークは格段に進化します。新型ウイルス拡大に伴い、無料のサービス提供を拡大しているツールもありますので、チェックしてみましょう。
メンター(多くの場合、上司やマネージャー)とメンティ(部下・メンバー)が1対1で対話を行う、「1on1(1on1ミーティング)」。
働く環境の急激な変化で多くの人が不安を感じているいまこそ、1on1の重要性が高まっています。メンバーが抱えている課題や不安、健康状態をこまめに確認すると良いでしょう。週に一度程度は、実施しても良さそうです。
また、1on1の対話の質そのものを高める工夫も行いましょう。例えば、
・事前にメンティに「内省」の時間をとってもらい、1on1のアジェンダを作成してもらう
・1on1のスタート時に、今回の「ゴール」を確認する
・メンターは、メンティが考えを整理することを手伝い、「学び」を確認する
・最後にかならず、次アクションを決める
詳しくは、下記の記事を参考にしてみてください。
【徹底解説】1on1とは? その目的と効果、導入事例(5社)を紹介
【1on1・全文書き起こし】このままじゃ目標達成できない…!こんな場合、メンターはどうする?
自社のビジネスを取り巻く状況が大きく変わったことで、「いま自分は何をすべきなのか?」という不安を抱えている人も少なくないと思います。
こんなときこそ、1人ひとりの「具体的な目標」を明確に設定しましょう。目標を設定することで、
・目的(最終的に成し遂げたいこと)に対する進捗具合を可視化できる
・これからするべき行動(次アクション)が明確になる
・モチベーションの向上につながる
といった効果が考えられます。目標設定のコツやフレームワークは、下記の記事を参考にしてみてください。
仕事の目標設定・管理を徹底解説!「OKR」「HARDゴール」等のメソッド、Googleの事例も紹介
リモートワークでは、どうしても「コミュニケーションの総量」が減ってしまいます。そこで、意識的にチームのメンバーで集まり、Web会議などで対話する時間を設けましょう。
Web会議が難しい場合は、チャットで共通のテンプレートを使って「昨日やったこと」「今日やること」「いま悩んでいること」などを簡単に共有できるようにしても良いかもしれません。
▼弊社の開発チームが毎日行っている「夕会」です。
オフィスで働く場合とは異なり、リモートワークでは「わからないことを気軽に周りの人に聞く」「雑談する」といった行動がしにくくなります。
そこで、オンラインチャットツール上に「なんでも話して良い場所」「雑談部屋」などを設けると良いでしょう。小さな不安を簡単に解消する、リモートワークの寂しさを軽減する、といった観点でも有効です。
▼弊社の「なんでも聞いてや」という名の雑談ルームです。
ビジネスシーンにおけるフィードバックでは、受け手にとって有益な情報を送ることにより、その人のパフォーマンスを上げることを目指します。
言い換えるならば、「成長をサポートしたい相手に対し、その人のパフォーマンスの良し悪しを伝え、成長に繋げること」をフィードバックと言うことができるでしょう。
互いに離れた環境で仕事をしているいまだからこそ、同僚同士でもこまめにフィードバックを送り合うことを意識しましょう。フィードバックのコツやフレームワークは、下記の記事を参考にしてみてください。
フィードバックの意味とは? ビジネスでの使い方・フレームワーク・企業事例を徹底解説
最後に、リモートワークに強いチームをつくるためには、当然メンバー1人ひとりのセルフマネジメントや、創意工夫が不可欠になります。
・会議のない日でも、簡単に身なりを整え「オン」のモードをつくる
・静かで邪魔の入らないワークスペースを確保する
・Web会議に最適なヘッドセット(マイク+イヤホン)を用意する
・今日行うべきタスクを整理し、作業時間を割り当てる
・リモートワークだからこそ、アウトプット量を意識する
・適度に運動をし、栄養バランスを考慮した食事をとる
上記はあくまでも一例ですが、1人ひとりが自分が最高のパフォーマンスを出せる環境を整え、仕事に集中できる状態をつくりましょう。
ピープルマネジメントツール「Wistant」を使うと、マネジメントに必要とされる「1on1、目標設定・進捗管理、フィードバック(評価)」がすべてオンラインで完結できます。
前述した通り、リモートワークのマネジメントのひとつの鍵となるのは「1on1」です。Wistantでは、1on1のスケジュール設定や管理、アジェンダの設定はもちろん、対話の質や、実際に話された内容を分析することも可能です。
無料トライアルも受け付けておりますので、ぜひご検討くださいませ!
皆で助け合って、この危機的な状況を前向きに乗り越えていきましょう。