1on1導入の挫折・失敗を回避せよ!スモールスタートを成功に導く「5つの秘訣」
ピープルマネジメント 1on1
2023. 12. 29

1on1導入の挫折・失敗を回避せよ!スモールスタートを成功に導く「5つの秘訣」

「1on1にこれから取り組みたいけれど、いきなり全社は難しいと感じている」という方や、「1on1に一度取り組んだけれど、なかなかうまく結果が出ず全社導入にはならなかった」という企業様が多いのではないでしょうか?

そこで今回は、1on1を少数のメンバーでスタートして丁寧に成功例を作っていく“1on1スモールスタートを成功させるための5つのポイント“をご紹介します。

この1on1導入手法は、全社展開で一気に1on1を導入するのではなく、まずはスモールチームで成功例を作り「あのチームでもうまくいったのだから、他でもやってみよう」と、周囲が納得できる成果や事例を作ってから少しずつ1on1を拡大していく方法です。
本記事の内容をもとに、1on1の導入を「難しいもの」ではなく「実現可能なもの」として身近に感じていただけますと幸いです。

 

目次

  1. 1on1の導入・定着に取り組む中でよくある”落とし穴”
  2. 1on1スモールスタートとは?
  3. 1on1スモールスタートのステップ全体像

 


❶ 1on1の導入・定着に取り組む中でよくある”落とし穴”


本記事をご覧いただいている方は「1on1にこれから取り組みたいが、いきなり全社は難しいと感じている」または「1on1にすでに一度取り組んだけれど、なかなかうまく結果が出ず全社導入にはならなかった」という方が多いのではないでしょうか。
ここではまず1on1を導入したあと、実際に陥りやすい1on1導入・定着を阻む落とし穴を見ていきましょう。この例に当てはまっている、当てはまりかけている、という場合はぜひ1on1のスモールスタートを検討してみましょう。

 

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① 経営者からの理解を得られず、1on1を導入できない「経営者ストップ…」

離職の課題や従業員満足度が下がっている、「対話が少ない」という声も実際に上がってきている、にもかかわらず経営層から「1on1を今やる必要があるの?」「本当に効果があるの?」と経営者ストップがかかることがあります。1on1の効果がどう事業成長につながるのかイメージできなかったり、経営層がみずから1on1を体験したことがなく、懐疑的な場合にハマりやすい落とし穴です。

 

② 研修をしても業務面談と1on1の違いが理解されない「目的が伝わらない…」

1on1を導入するために管理職向けの研修実施して、その場では1on1の基本的な情報は理解できたとしても段々と認識が変わっていって、「普段からミーティングをしたり、業務報告を受けたりアドバイスもしているので、改めて1on1をする意味ってあるの?」「1on1の負担が増えるだけで、自分にはどんなメリットがあるの?」と思っている方は意外と多く、1on1と業務のためのコミュニケーションが混同されていってしまいます。これにより1on1が本来果たすべき「部下の成長」という役目をはたせないまま、次第に1on1の優先順位が下がり実施されなくなっていってしまうのです。

 

③ 1on1にネガティブな声に押さそうになってしまう「味方がいない…」

先ほどの「1on1って業務相談とどう違うんですか?」というネガティブな声もそうなのですが、全社で1on1に取り組もうとすると1on1に対してのネガティブな声(面倒、時間がない、やり方がわからない…など)はどこからか必ず生まれる、と思っていた方がよいでしょう。
全社で一気に始めるとなると、人事の方が描く1on1の目的を個別に伝えていくこともなかなか難しく、1on1についての説明会も一斉に実施することがほとんどで、1on1に対して協力的な味方を作ることはなかなかできません。(奇跡的に超強力な味方がいる、というケースは非常に稀です…)
「1on1の目的を理解して一緒に取り組んでくれる人を見つけて、一緒に取り組んで欲しい」とお感じの方も多いのではないでしょうか。そうなのです、挫折を防ぐ最も重要なポイントはこの「いかに味方を見つけられるか」にかかっていると言えます。


 

④ 1on1の必要性を示すデータで根拠示したいが「データの取り方がわからない…」

1on1の全社導入に向けて、「1on1でこれくらいの変化がありました」「これだけ効果を発揮しているので本格的に取り組みたい」と経営者や組織のメンバー向けて1on1の必要性を示したい、と考えている方も多いと思います。では実際、説得材料としてどのようなデータを集めれば根拠として成り立つのか、どのタイミングでどんな手段を使ってデータを集めたら良いのかわからない、イメージが湧かない、という方も多いのではないでしょうか。
この計測指標のないままスタートした1on1の場合、数ヶ月経過した時に「はて、1on1はどんな効果をうんでいるのか?」という議論になった際に非常に抽象的な伝え方にとどまります。(対話の量が増えました、関係性が良くなっているようです…など)
1on1の効果をどのように計測していくのか。組織の課題にあった指標を1on1導入初期に設定しておく(簡単にでも)ことが意外にも大切です。

 

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本記事で解説する「1on1スモールスタート」は、これらの落とし穴を回避したり、すでに落とし穴にハマりかけている場合も抜け出しやすくなる効果的な方法です。
ぜひ本記事の内容を参考に、スモールスタートの準備を始めていただけたら嬉しいです。
(準備は大事です、コツコツです)

 

❷ 1on1スモールスタートとは?

それでは、1on1のスモールスタートが通常の「全社導入」とどう異なるのか、整理していきましょう。1on1のスモールスタートはご覧のような特徴があります。

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① 「少数精鋭」

全社展開となると1on1の対象者がマネージャーだけでも十数名、部下となると数百名が対象になるのに比べ、少数精鋭でスタートすることが特徴です。経営層から1on1全社導入の許可が降りない場合でも、少数で試験的に始めることに対してNGがでることは少ないです。また全社導入では経営層の許可が出るまで半年、全社でスタートできるまでにさらに半年、と一年近くの準備期間が発生するケースも少なくないのですが、スモールスタートの場合は最短で1ヶ月程度でスタートできてしまう、という特徴もあります。(仲間にするメンバーが少なければ少ないほど短期間で導入できます)

 

 

② 「一点集中型研修」

全社導入の場合は、初めて1on1に取り組む方全員を対象に基礎的な研修を実施することが多いのですが、限られた予算の中では実施できる研修の内容やコンテンツに限りがあります。1時間程度の座学研修や、動画配信形式の研修を自由に視聴して終了、というケースが最近増えてきています。(自分もそうだったな、という方も多いはず)
一方でスモールスタートの場合、少数精鋭のため成功例を作るための予算を比較的確保しやすいことと、少数に対して充実した研修コンテンツを集中的に「濃く」実施できる、という特徴があります。これにより少数精鋭のメンバーが成功例を作りやすい環境を提供でき、ロールモデルと呼ばれるような人材を育成しやすくなる、という点も大きな特徴です。
スモールスタートの場合「最初の成功例作りに全力」が成功の鍵になります。予算の面でも十分に確保しておくことが重要です。(最初にかけた予算は後々効果を発揮していき、後になるにつれて費用がかからなくなるのですが、その仕組みは後ほど…)

 

 

③ 成功例で惹きつける

全社導入の場合はトップが「1on1をやりましょう」と意思決定し、上意下達で仕組みを落としていきます。一方スモールスタートの場合は少人数で小さく成功例をつくり、その横へ、その上へ、と成功例で引きつけながら段階的に拡大していくため、1on1への抵抗やネガティブなコメントが生まれにくい、という特徴があります。
最初の1on1対象者に選ばれた、という高揚感・緊張感もあり意欲的に取り組んでくれる環境を作れること、次に述べる「1on1という仕組みを一緒につくる」過程に携わることで、ネガティブなコメントも「改善のための意見」としてポジティブに変換できることがポイントです。

 

 

④ 柔軟に制度を変更

全社導入となるとトップがある程度1on1の制度設計をして、少なくとも一年、長くて数年の運用期間を経てやっと現場の声を制度に反映させていく、という流れが一般的です。1on1の対象者が多い場合に全員の意見を聞くことも難しいですし、人事の方も1on1の運用管理だけでも手一杯になってしまい、制度設計の見直しまで手が回らないということがほとんど。一方でスモールスタートの場合は重要な軸の部分は事前に決めつつも、実際の1on1の運用方法は少数精鋭のメンバーと短期間でミーティングを設定し話し合いながら決めていくことができるので、そこまで制度設計に時間をかけずにスタートできる気軽さがあります。(基本的な部分と、この後に述べるゴール設計はぬかりなく!)これ以外にも、人事の方の負担を軽減できる、という嬉しい側面もあります。

 

 

▼ 1on1アンバサダーとは?

ここで用語の説明をさせてください。組織で最初の1on1の成功例を作り、周囲の見本となりながら、1on1の宣伝大使として組織に1on1を広める役割をになってくれるメンバーのことを、「1on1アンバサダー」と呼んでいます。1on1のスモールスタートの成功は、このアンバサダーたちの活躍にかかっているといえます。
まずアンバサダーとその部下のみで試験的に1on1を実施し、1on1の効果検証のためのデータを集めながら成功例を作っていきます。成功例は小さなものでも構いません。これをアンバサダーの所属するチームより広い範囲へと広げて効果を検証していきます。そこでもうまくいけば、もう一つ、大きな部署、最終的に全社、グループへと広げていく。こんなステップを踏んで行きます。
(仲間に入れていく具体的な流れも解説します)

 

❸ 1on1スモールスタートのステップ全体像

 

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それではスモールスタートの「全体像」について見ていきます。
この全体像の中には、スモールスタートを成功に導くための要素がたくさん含まれているので、ぜひ参考にご覧いただきたいのですが…、本記事では「最初にここを押さえてほしい!」というステップに絞ってご紹介していきます。
それが1番最初の「目的計画立案」のステップと、2つ目の「アンバサダー育成」この2つのステップです

 

① 目的・計画立案

まず初めに「目的・計画立案」というステップがあります。組織の抱えている、解決すべき課題について整理し、1on1という取り組みを通してどのように解決していくのかのプランニングを行いながら、組織の1on1の目的を言語化していきます
先ほどもご紹介した通り、スモールスタートは「1on1の成功例を小さくつくり、組織全体に広げていく」という展開があり、まず「1on1でどんな変化が起これば魅力的なのか」、どのようなデータがあれば「組織課題に対して1on1がベストだ」と言えるのか?というように、理想的な結果と欲しいデータをイメージしながら逆算して計画を立てていきます。

 

 

② アンバサダーの育成

次に重要なのが、「アンバサダーの育成」のステップです。最短で最大の成功例を作り上げるために少数精鋭のアンバサダーに対して惜しみなくスキルアップの機会を提供していく必要があります。
この目的計画立案のステップとアンバサダー育成、この2つのステップが1on1のスモールスタートを最短で成功させる最重要の工程だと考えています。

 

 

このステップ全体を通して重要なのは、「計画、アンバサダーの育成、人事の方のフォロー」この3つの要素がかけ合わさった時に、1on1のスモールスタートの成果が最大化されます。そして、その成果をデータとしてまとめ全社拡大に必要な説得材料にしていく、という流れになります。

 

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